魅惑を極める浮世絵の美人画。色彩豊かなる木版の錦絵。
浮世絵作品の中で、その象徴的な作品群となっているのが「美人画」。浮世絵の元祖とも言われ、大きな特徴なのが、どの作品も顔に個性がないこと。そこには様式美の極地があり、それゆえに浮世絵美人画は「世界初のポップアートカルチャー」とも呼ばれる。あの現代ポップアートの天才「アンディ・ウォーホル」にも通じる独創的な様式美が、当時の人々を魅了する。一方、多色刷りが特徴の色彩豊かな木版画である「錦絵」もまた、美人画の系譜を受け継ぎ、そしてポップアートカルチャーとしてのパワーを秘めながら、世の中を席巻。一大アートムーブメントを巻き起こす。